黄色の着色料
果実にはカロチノイドの一種・クロシンが含まれ、乾燥させた果実は古くから黄色の着色料として用いられた。また、同様に黄色の色素であるゲニピンは米糠に含まれるアミノ酸と化学反応を起こして発酵させることによって青色の着色料にもなる。これは繊維を染める他、食品にも用いられ、サツマイモや栗、和菓子、たくあんなどを黄色若しくは青色に染めるのに用いられる。大分県の郷土料理・黄飯も色づけと香りづけにクチナシの実が利用される。クロシンはサフランの色素の成分でもある。
乾燥処理したクチナシの果実は、山梔子(さんしし)または梔子(しし)とも称され、日本薬局方にも収録された生薬の一つである。煎じて黄疸などに用いられる。黄連解毒湯、竜胆瀉肝湯、温清飲、五淋散などの漢方方剤に使われる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
死人に クチナシの実